Shell, アラスカにさよなら

Shell stops Arctic activity after ‘disappointing’ tests (BBC News)

北極圏のエネルギー関連ニュースを追いかけている人には大きなニュース。これまでずっとアラスカ沖での石油開発に膨大な時間とお金と労力をかけてきたShellが、アラスカにさよならをすることにしたそう。

Chukchi Seaというエリアでの採掘活動を続けていたものの、当初予想されていたよりもずっと少ない量の石油しかないとわかって、とのこと。

原油価格低迷を機に、他のオイルメジャーが次々とコストが莫大にかかる北極圏での採掘から手を引いていくなか、Shellだけはアラスカを諦めていなかったので、この突然のニュースはなかなかのサプライズ、とBBCの記事。

ちなみに、タイミング悪く、9月28日からアラスカのフェアバンクスにてArctic Energy Summitという会合が開かれていて、これは名前の通り、北極圏におけるエネルギー開発をテーマとした集まり。Bennet女史のブログによると「葬式のような」雰囲気だったそう。

「氷のカーテン」

The ice curtain that divides US families from Russian cousins (BBC)

BBCに、この前投稿した、ベーリング海峡域に住む人々の話が取り上げられていた。ベーリング海峡に引かれた国境を「氷のカーテン」と表現して、国境のこちらとあちらに勝手に分けられてしまった人たちの話を紹介している。

以前のポストでは、この地域の住民はお互いの家族に会うためであればビザなしで渡航可能になるってニュースを取り上げたけど、やっぱりそんな簡単な話じゃないみたい。ビザなし渡航の権利はあっても、必要な書類やら手続きが大変な模様。この記事はアメリカ側にいる人たちの話がメインなので、あぁ、ロシアってそういうのすごく面倒そう…と納得。

記事の最後にある、「私達はアメリカ人やロシア人が来て、私達家族を引き離す前から何千年も前からここで暮らしているのに」という言葉が印象的。世界中のあちこちでこういうことがあって、北極圏のこの地域もその1つ。